高反発マットレスの真実、プロの寝具屋が暴露します

沢山の種類からおすすめ高反発マットレスを選ぶためのポイントをプロの視点から伝授します

最終更新:2022年06月14日

高反発マットレス

私は15年近く、敷き寝具を専門にたくさんのお客様にあらゆるマットレスを案内してきました。ボンネルコイルやポケットコイル、ファイバーや低反発、ラテックスなどの天然ゴムと実に様々な素材が存在するベッドマットレスとここに簡単に挙げるだけでもマットレスの種類は多様です。その中でも私が長年の接客で最も万人におすすめできると感じたのが今回説明する高反発マットレスと呼ばれるものです。

今やマットレスジャンルの一つの地位を確率した高反発マットレスですが、その人気も相まって種類は近年急激に増えてきました。一見同じような性能に見えても価格や耐久性が違いますし、良い高反発マットレスを間違わずに選択するのは大変な時代になったのです。高いお金を出して買ったはいいものの自分に合わずに大失敗してしまった。そんな可能性を少しでも減らすために、おすすめの高反発マットレスの選び方をレクチャーします。低品質の高反発マットレスは熟睡できなくなったり身体を痛めることもあります。是非このサイトの情報を元にあなたがあなたに相応しい高反発マットレスを手に入れることを願っています。

密度の重要性

買おうか迷っている高反発マットレスが既にある方は、まずはそのマットレスのウレタンの「密度」に注目してみましょう。密度に関して一切言及されていないマットレスは、そもそも買うに値しないマットレスです。商品説明でいかに優れているかを語っていようが、高反発マットレスの性能の大部分を占める密度に関する記載がないのであれば、ユーザーを騙しにかかっている詐欺マットレスとみて間違いないでしょう。

密度が何なのかを簡単に説明すると、ウレタンを形成するのにどれくらいの量の材料をつぎ込んでいるのかということに他なりません。つぎ込んだ材料が少なければ密度の数値は低くなり、スカスカの食器洗い用スポンジと変わらないマットレスで寝る事になります。密度の数値によってどのようなマットレスになるのかを下記ので説明します。前提としてはサイズをシングル、厚さを8cm~10cmくらいと仮定した場合の価格と私の個人的な感想です。

密度15-19D(kg/m3)
5,000円以下で売られているような安価な高反発マットレスは低い密度のウレタンしか採用できません。なぜなら密度を高く保つには材料費の高騰という問題に直面するからです。しかし、この低密度を商品説明に書くような愚かな販売会社もないでしょう。大抵は密度以外の部分でアピールしているはずです。例えば「ウレタンに特殊な加工を施し、体圧分散性能に優れている」とか、「反発力200Nもあるのにこの低価格」などのように、高反発マットレスの根本的な性能には触れずに、非科学的な説明を繰り返すケースが多いです。この低密度のマットレスでは1ヶ月も持たずにすぐにヘタります。最悪なケースだと圧縮されたパッケージから開封しても形状が歪んだままの商品もあります。寝ている間のわずか数十分で、人間の身体を支え上げることができず人によっては腰が痛くなります。このレベルのマットレスは高反発マットレスと呼んではいけません。販売もしてはいけないレベルです。
市場相場:5,000円以下
密度20-28D
市場に最も溢れている高反発マットレスの密度がこれくらいです。耐久性はそこそこありますが、寝ている間の数時間で人間の身体が沈み込んでいき、一番深く眠っているであろう深夜2時3時に腰が痛くて目が覚めるという最悪な現象が起きることもあります。このレベルの高反発マットレスの耐用年数は3ヵ月は持ちますが1年と経たずにヘタれるでしょう。28Dと30Dではそんなに数値が変わらないじゃん、とお思いかもしれませんが28Dと30Dの間には超えることのできない大きな壁があります。日本人の平均体重は男性で 64.0kg,女性では 52.7kg です。50kgの人間を長時間に渡って体圧分散し、また長期間の使用でも耐えうる耐久性が発揮されるのは密度30Dからなのです。もちろん、40kg前半台とかの極端に体重の軽い方にとってはこの程度の密度でも使用に耐えうることもあるかもしれません。
市場相場:5,000~19,000円
密度30D
高反発マットレスと呼べる耐久性を兼ね備え、朝までしっかりと全身を支え上げることができる密度が30Dという基準になります。前述したように27Dとか28Dでも大丈夫でしょ?と思われがちですが、使い続ければ必ず密度30D以上が必須という答えに至ります。大体シングルサイズで厚みが10cmであれば商品としての重量は6キロ中盤から7キロ中盤になります(マットレスの作りや側地の種類によって差があります)。ローテーションや側地の破損に気を付ければ最低でも5年は使えるとみてよいでしょう。私が勧める高反発マットレスは最低でもこの密度からです。
市場相場:19,000~45,000円

ここで重要なのは「密度」=「硬さ(反発力)」ではないこと。密度はあくまでもウレタン自体の値段と耐久性に関わること。「密度」を上げると「値段」と「耐久性」が上がるんですが、「硬さ(反発力)」の数値が高くても寝心地が変わるだけで「値段」も「耐久性」もあまり変わりません。

そして最近は、密度を上げるためにウレタン発泡の際、混ぜ物をして底上げする業者もいます。タチが悪いですが、そういう商品は必ずウレタンの質に現れます。密度の割にすぐにヘタったり、難しいですがウレタン特有の匂いとは別の匂いがしたり。他の人のレビューをよく確認することをお勧めします。

厚みの重要性

マットレスの価格に密度と共に影響を与えるものが、「厚み」になります。厚みは純粋にウレタンを形成する材料の量に関わるので当然なのですが、厚みがあればあるほどマットレス自体の耐久性も増していきます。

高反発マットレスの価格競争の結果、原材料費を削るために選択されがちなのが「密度」と「厚み」なのです。密度が30Dあっても厚みが5cm以下であれば、そのマットレスは万人が使えるマットレスとは言えません。人によっては底付感を感じたり、長持ちしなかったりするからです。

反発弾性の重要性

低反発マットレスと高反発マットレスを明確に区分けするためのスペックが反発弾性です。JIS規格においては反発弾性15%以下が低反発マットレス、50%以上が高弾性マットレスと位置付けられています。

しかし、一般的に市場に出回っている高反発マットレスのほとんどは反発弾性40%~50%以下のものばかりで、海外などではレギュラーと呼ばれているウレタンになります。密度の高さと40%以上の反発弾性を持ちうる高反発マットレスであれば、いわゆる体圧分散性能に優れ、おしりの部分はしっかりと沈み込み腰のくぼみは逆に押し上げサポートしてくれる理想の寝姿勢が実現できます。

硬さ(反発力)

いらない数値とは言いませんが、密度と反発弾性に比べれば高反発マットレスの硬さ(反発力)など些細な問題です。メーカーがの主張する一般的な硬さの高反発マットレスは、私が見渡したところ140N~200Nの間に収まっています。その範囲に収まっているのであれば硬さは細かく気にする必要はないというのが私の考えです。

よく体重によって硬さを選んだ方がいいと主張するサイトや、体重から硬さを選択させるメーカーサイトなどありますが、そういったところほど密度や反発弾性の数値を無視しがちなのは何故なんでしょうか?140Nと200Nの違いなんて1週間も使えば体が慣れてしまうような些細な違いです。

ダンベルテスト

密度表記のない激安 高反発マットレスと密度30Dの高反発マットレスに、7.5kgのダンベルを置いて一日放置した後の結果が次の画像です。

推定密度25Dにダンベルを置いて放置した画像
¥6,980で販売されている楽天1位を獲得したこともある高反発マットレスですが、たった1日で致命的なほど凹んでしまっているのが分かります。このマットレスのサイズと重量から算出される密度は25D以下です。

密度30Dにダンベルを置いて放置した画像
密度30Dの第三者証明もある高反発マットレスです。1日経過後にダンベルを外すと一瞬で元の形状に戻りました。置いていた場所は分からないほどに復元しています。

密度31Dにダンベルを置いて放置した画像
超有名ブランド、自称密度31Dのマットレスもダンベルの影響はほとんど受けていません。

ちなみに7.5kgといえば、人間が仰向けに寝た場合に最も圧力がかかる箇所、腰尻部の重量に全く及びません。腰尻部の一般的な成人の重量は20kg~30kgもあるのです。この部分を寝ている間に支え続けられないならば、腰痛を発症する恐れもあるのです。

おすすめランキング


実際に買って試したものだけ載せてます。結構インチキにもやられてるので参考になることを祈っています。
1位 ヨーネルコ(YONERUKO)
Point

現在進行形で3年ほど使い倒しているコスパ最強マットレス

ヨーネルコロゴ

ヨーネルコは一部の商品に30日間いつでも返品ができるサービスがついています。返品可能なマットレスは数あれど、返品キットが送ってきてしかも返品送料がかからないサービスは中々ありません。高反発マットレスに初めてという人は、まずヨーネルコでじっくり2週間くらい寝てみることをおすすめします。3日とか5日とかで「身体に合わない」と判断してしまう人がいますが、身体が慣れる2週間の目安が過ぎる前に、自分に合う合わないを判断してしまうと永遠に理想のマットレスに巡り合うことはできません。

価格は密度30Dでは破格の24,530円。返品保証なしは更に安くなります。私が使っているのはヨーネルコのダブルサイズの三つ折りです。使い始めて3年が経とうとしていますが今のところヘタる気配はありません。冬は毛足の長い起毛パッドを使用し、夏は冷感パッドを使っています。ダブルサイズ2枚で大人2人と子供(9歳&7歳)が2人ずつ寝れます。

車(ハイエース)にもダブルサイズを設置してみました。釣が趣味なので既に3回くらい車中泊してますが、車中泊してるとは思えないゆったり感と寝心地に満足してます。むしろ車中泊が目的になってしまいそうなほどです。


シングル価格
12,650円~33,000円
厚み
4~10cm
密度表記
30D(KAKENの証明書有)
重量
4㎏~7kg
ラインナップ

三折り厚み10cm(N3010)
公式楽天市場Amazon

一枚もの厚み7cm(P3007)
公式楽天市場Amazon

2位 マニフレックス
マニフレックスの中でも低価格帯の商品であるメッシュウィングやイタリアンふとん2に間しては、ヨーネルコで代用が効くので何か強いこだわりがない限り選択する必要がありません。特に円安の影響で、販売価格が軒並み1万円以上も値上がりした今のタイミングは最悪でしょう。まあ、これから先値段が下がる保証もありませんが。

マニフレックスはあくまでもマットレスに5万~10万お金をかけて睡眠環境をアップさせたいという人向けのブランドであり、購入する価値のある商品はオクラホマやフラッグFXのようなちょっとだけラグジュアリーなマットレスだけです。T75は品質の割に値段が高すぎるので、T75を買うくらいなら他のメーカーをお勧めします。

あとは99%保証してくれない名前ばかりの長期保証もマイナスポイントです。
3位 フレアベル
中反発フォームとかいう独自の言葉を作り出し商標までとって採用しているフレアベルです。。あの「瞬足」などの大人気シューズを開発・販売しているアキレスが製造販売しています。芯材が温度調節してくれる?らしいです。Outlastみたいなもんかな?あれあんまり意味ないんですよねー。構造は高反発と中反発の二層構造。密度や反発弾性は不明の上、厚み10㎝のシングルで38,500円という強気な価格設定です。
4位 エアウィーヴ
エアウィーヴ中の芯材がウレタンではない高反発マットレスです。なのでウレタンマットレスよりも軽くて通気性が高く洗えるから清潔で、お布団に慣れてる人にとっては有能なベッドマットレスと言えるでしょう。

但し、ウレタンの高反発マットレスとはまた違った寝心地ですし、好き嫌いのはっきり分かれるベッドマットレスです。元スケートの浅田真央さん、テニスの錦織圭選手、タレントの渡辺直美さんなどが愛用しています。マニフレックス同様に様々な家具屋やデパートで試すことができるというのが強みです。

多額のブランディング費用が製品に乗っかっているため、耐久性の低さや使ってる素材に対して値段が高すぎるのが大きな欠点です。
5位 モットン
昔、散々このサイトでこき下ろしたこともあるモットンですが、今はちょっとだけまともな高反発マットレスを生産するブランドになりました。

第三者機関のお墨付き密度30Dで国産を実現したのは素晴らしいとしか言いようがありませんが、私がいまだに嫌いなのは年寄りや腰痛持ちを騙すような売り方かな。

値段は強気にマニフレックスよりもちょっとだけ安い39,800円から。100日返品保証がありますが、返品送料で結構なお金を取られるので要注意です。
6位 ごくみん(GOKUMIN)
個人的に現在最もインチキ度が高いと思われるマットレスです。第三者機関の証明を提示しなければスペックなんて何とでも騙れるし、ハイスペックを自称した上で価格を安くつければそりゃ売れるよねっていうとてつもなく怪しげな商品。

しかもスペックの販売元:日本(※最近「開発元:日本」に修正されました)って書いてるのは明らかに製造元:日本だと勘違いさせるための悪質な表記。これで寝れる人は正直どんなマットレスでも寝れるんじゃないかと思います。

とは言え、売れてるのは事実。

まとめ

高反発マットレスに必要なのは密度と反発弾性と厚みです。この部分さえしっかりと抑えていれば決して間違った商品を選ぶことはないはずです。しかし世の中に溢れている高反発マットレスの中で、この3つをしっかりと抑えている商品は実は少ないのです。

密度でいうと、商品説明に明記されていなかったり明記されていても第三者の検査機関であるカケンやボーケンなどの試験結果が提示されていなかったりします。試験結果が提示されていない密度など、自称しているだけの何の裏付けもないただの数値です。

反発弾性は今のところあまり重視されていない指標です。密度の表記はしっかりあっても反発弾性の表記がないという高反発マットレスが多いのです。高反発マットレスメーカーがしきりに口にする体圧分散は、しっかりとした密度と共に40%以上の反発弾性を有するマットレスでなければ実現しないのにも関わらず、彼らはこの数値を無視しがちなのです。おしりの部分は沈むけども腰のくぼみは支え上げるということをやってのけるのが反発弾性で、しかもその形状を睡眠の間維持するのが密度の役目です。

厚みについては価格を抑えるために最も削られやすい部分の一つです。例え密度30Dを実現していても、厚みが3cmとか5cmの薄いマットレスでは万人の使用に耐えうるマットレスとは言えません。体重45kg以下の骨密度の下がった高齢者であればそんな薄いマットレスでも十分かもしれませんが、大抵の成人であれば横寝姿勢の場合に底付感を感じてしまうと思います。しかも厚み5cmと厚み10cmでは耐久性も大きく異なります。密度があっても薄ければ、それだけヘタりやすいのです。幅広い体重を十分に体圧分散し、3年以上の使用を目指すのであれば厚みは7cmは欲しいところです。

上記3つに関してはいずれも高反発マットレスの性能として欠かしてはいけないはずなのですが、第三者検査機関の試験結果付きで3つともきちんと揃えられているのは60種類はあるであろう高反発マットレスの中で10種類程度しかないのです。

更に上記の条件を満たすマットレスが必ずしもあなたの体型やライフスタイルに合致するわけではありません。高反発マットレスを選ぶ際に最も重要な点は、試せるかどうかにあると私は思います。しかも、ショールームに行って10分かそこら寝転がるだけのお試しではだめです。最低でも一週間以上試す必要があります。いまや30日試して返品できる高反発マットレスは少なくありません。ぜひ利用してみてください。

 

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