高反発マットレスの真実、プロの寝具屋が大暴露

最終更新:2024年05月04日

高反発マットレスってそもそも何?

私は15年近く、敷き寝具を専門にたくさんのお客様にあらゆるマットレスを案内してきました。ボンネルコイルやポケットコイル、ファイバーや低反発、ラテックスなどの天然ゴムと実に様々な素材が存在するベッドマットレスとここに簡単に挙げるだけでもマットレスの種類は多様です。その中でも私が長年の接客で最も万人におすすめできると感じたのが今回説明する「ウレタンが芯材となる高反発マットレス」です。

今やマットレスジャンルの一つの地位を確率した高反発マットレスですが、その人気も相まって種類は近年急激に増えてきました。一見同じような性能に見えても価格や耐久性が違いますし、良い高反発マットレスを間違わずに選択するのは大変な時代になったのです。高いお金を出して買ったはいいものの自分に合わずに大失敗してしまった。そんな可能性を少しでも減らすために、おすすめの高反発マットレスの選び方をレクチャーします。低品質の高反発マットレスは熟睡できなくなったり身体を痛めることもあります。是非このサイトの情報を元にあなたがあなたに相応しい高反発マットレスを手に入れることを願っています。

ウレタンは密度が重要

買おうか迷っている高反発マットレスが既にある方は、まずはそのマットレスのウレタンの「密度」に注目してみよう。密度に関して一切言及されていないマットレスは、そもそも買うに値しないマットレス。商品説明でいかに優れているかを語っていようが、高反発マットレスの性能の大部分を占める密度に関する記載がないのであれば、ユーザーを騙しにかかっている詐欺マットレスとみて間違いない。

密度の数値は簡単にいうと、マットレスの芯材に材料をつぎ込めばつぎ込むほど高くなる。もちろん使っている材料が少なければ密度の数値は低くなり、スカスカの食器洗い用スポンジと変わらないウレタンになる。密度の数値によってどのようなマットレスになるのかを下記で羅列する。シングルサイズで、厚さを8cm~10cmくらいと仮定した場合の価格と私の個人的な意見である。

密度15-19D(kg/m3)
8,000円以下で売られているような安価な高反発マットレスは低い密度のウレタンしか採用できない。なぜなら密度を高く保つには材料費の高騰という問題に直面するからだ。しかし、この低密度っぷりをわざわざ商品説明に書くような愚かな販売会社もないだろう。大抵は密度以外の部分でアピールしているはず。例えば「ウレタンに特殊な加工を施し、体圧分散性能に優れている」とか、「反発力200Nもあるのにこの低価格」などのように、高反発マットレスの根本的な性能には触れずに、非科学的な説明を繰り返すケースが多い。この低密度のマットレスでは1ヶ月も持たずにすぐにヘタる。寝ている間のわずか数十分で、人間の身体を支え上げることができず人によっては腰が痛くなってしまうのだ。このレベルのマットレスは高反発マットレスと呼んではいけない。本来は販売もしてはいけないレベル。
市場相場:8,000円以下
密度20-28D
非常に使用感が微妙で価格もそこそこする中途半端な商品群が大体この密度。耐久性はそこそこあるが、寝ている間の数時間で人間の身体が沈み込んでいき、一番深く眠っているであろう深夜2時3時に腰が痛くて目が覚めるという最悪な現象が起きることもある。このレベルの高反発マットレスの耐用年数は3ヵ月程度、決して1年は持たない。28Dと30Dではそんなに数値が変わらないじゃん、と思うかもしれないが、28Dと30Dの間には超えることのできない大きな壁がある。日本人の平均体重は男性で 64.0kg,女性では 52.7kg。平均的な日本人の身体を長時間に渡って体圧分散し、また長期間の使用でも耐えうる耐久性が発揮されるのは密度30Dからなのだ。もちろん、40kg前半台とかの極端に体重の軽い方にとってはこの程度の密度でも使用に耐えうることもあるかもしれない。
市場相場:8,000円~19,000円
密度30D
高反発マットレスと呼べる耐久性を兼ね備え、朝までしっかりと全身を支え上げることができる密度が30Dという基準だ。前述したように27Dとか28Dでも大丈夫でしょ?と思われがちだが、使い続ければ必ず密度30D以上が必須という答えに至る。大体シングルサイズで厚みが10cmであれば商品としての重量は6キロ中盤から7キロ中盤になる(マットレスの作りや側地の種類によって若干差があるが)。ローテーションや側地の破損に気を付ければ最低でも5年は使えるとみていい。私が勧める高反発マットレスは最低でもこの密度からになる。
市場相場:19,000~45,000円

ここで重要なのは「密度」=「硬さ(反発力)」ではないこと。密度はあくまでもウレタン自体の値段と耐久性に関わることで、「密度」を上げると「値段」と「耐久性」が上がるが、「硬さ(反発力)」の数値が高くても寝心地が変わるだけで「値段」も「耐久性」もあまり変わらないのだ。

ウレタンは厚みも重要

密度と共にマットレスの価格と性能に影響を与えるものが、「厚み」である。価格に影響するのは、純粋にウレタンを形成する材料の量に関わるので当然なのだが、一方で厚みがあればあるほどマットレス自体の耐久性も増す。

高反発マットレスの価格競争の結果、コストを削るために選択されがちなのが「密度」と「厚み」になる。密度が30Dあっても厚みが5cm以下であれば、そのマットレスは万人が使えるマットレスとは言えない。人によっては底付感を感じたり、長持ちしなかったりするからだ。それ一枚で底付感なく使うことを前提とした場合、厚みは7cm以上は欲しいところだ。

反発弾性という性能

低反発マットレスと高反発マットレスを明確に区分けするためのスペックが反発弾性だ。JIS規格においては反発弾性15%以下が低反発マットレス、50%以上が高弾性マットレスと位置付けられている。

しかし、一般的に市場に出回っている高反発マットレスのほとんどは反発弾性50%以下のものばかりなのが現状。密度の高さと40%以上の反発弾性を持ちうる高反発マットレスであれば、いわゆる体圧分散性能に優れ、おしりの部分はしっかりと沈み込み腰のくぼみは逆に押し上げサポートしてくれる理想の寝姿勢が実現できる。

硬さ(反発力)

いらない数値とは言いわないが、密度と反発弾性に比べれば高反発マットレスの硬さ(反発力)など些細な問題になる。メーカーがの主張する一般的な硬さの高反発マットレスは、私が見渡したところ140N~200Nの間に収まっているが、その範囲に収まっているのであれば硬さは細かく気にする必要はないというのが私の考えだ。

よく体重によって硬さを選んだ方がいいと主張するサイトや、体重から硬さを選択させるメーカーサイトなどがあるが、そういったところほど密度や反発弾性の数値を無視しがちだ。140Nと200Nの違いなんて1週間も使えば体が慣れてしまうような些細な違いであって、それよりも密度や反発弾性の数値の方がよっぽど重要なのだ。

ダンベルテスト

密度表記のない激安 高反発マットレスと密度30Dの高反発マットレスに、7.5kgのダンベルを置いて一日放置した後の結果が次の画像になる。

推定密度25Dにダンベルを置いて放置した画像
¥6,980で販売されている楽天1位を獲得したこともある高反発マットレスだが、たった1日で致命的なほど凹んでしまっているのが分かる。このマットレスのサイズと重量から算出される密度は25D程度。

密度30Dにダンベルを置いて放置した画像
密度30Dの第三者証明もある高反発マットレスの場合は、1日経過後にダンベルを外すと一瞬で元の形状に戻った。置いていた場所は分からないほどに復元しているのが分かる。

密度31Dにダンベルを置いて放置した画像
有名ブランド、自称密度31Dのマットレスもダンベルの影響はほとんど受けない。

ちなみに7.5kgといえば、人間が仰向けに寝た場合に最も圧力がかかる箇所、腰尻部の重量に全く及ばない程度の重量だ。腰尻部の一般的な成人の重量は20kg~30kgもあるのだ。この腰尻部を寝ている間に支え続けられないならば、腰痛を発症する恐れもある。

高反発ランキング

1位グングネル
シングル価格
33,000円
厚み
10cm
密度表記
36D(ボーケンの証明書有)
重量
8kg
現在の高反発マットレスのほとんどは密度30Dで反発弾性40%前後だが、グングネルは密度36Dで反発弾性66%という頭一つ抜けたスペックを誇っている。

寝返りの打ちやすさと、高反発マットレスにありがちなただの硬いだけではない弾力性の高さ。中のウレタンを直接触ってみるとゴムのような弾力を感じることができる。この弾力性が、お尻はしっかり凹んで腰のくぼみはしっかり支え上げるレベルの高い体圧分散を発揮。

約1年半シングルを使ってきたが、5年以上使ってもへたらないんじゃないかという耐久性を感じる。

グングネルの肝になっている90日返品サービスについて詳しく問合わせてみたところ、60日使った後の30日が返品期間になっており、送料などの費用を負担せずに返品ができるサービスとのことだ。ゆったり試せてある程度の期間内に返品を希望すれば良いので、ユーザーにとっては気軽に試せるのではないだろうか?

各販売サイトの評価の高さも突出してるので是非確認してほしい。
公式サイトでの評価
Amazonでの評価
楽天市場での評価
2位ヨーネルコ
シングル価格
12,650円~33,000円
厚み
4~10cm
密度表記
30D(KAKENの証明書有)
重量
4㎏~7kg
ヨーネルコは一部の商品に30日間いつでも返品ができるサービスがついている。返品可能なマットレスは数あれど、返品キットが送ってきてしかも返品送料がかからないサービスは中々ない。高反発マットレスが初めてという人は、まずヨーネルコでじっくり2週間くらい寝てみることをおすすめする。お試しで重要なのは一週間程度で使用をやめてしまわない事だ。身体が慣れる1週間前後の目安が過ぎる前に、自分に合う合わないを判断してしまうと永遠に理想のマットレスに巡り合うことはできない。

ヨーネルコは現在、車(ハイエース)で活躍している。釣りが趣味なので既に3回くらい車中泊しているが、車中泊してるとは思えない寝心地に満足している。


スペック詳細
3位フレアベル
シングル価格
38,500円
厚み
10cm
密度表記
なし
重量
10kg
中反発フォームとかいう独自の言葉を作り出し商標までとって採用しているフレアベル。あの「瞬足」などの大人気シューズを開発・販売しているアキレスが製造販売している。芯材が温度調節してくれる?らしいけど、Outlastみたいな微妙なやつかな?当然体感できるほどの温度調節機能はない。構造は高反発と中反発の二層構造。密度や反発弾性は不明の上に厚み10㎝のシングルで38,500円という強気な価格設定。

スペック詳細
4位エアウィーヴ
価格帯
25,000円~300,000円
密度表記
なし
サイズ
横100cm×縦195cm×厚み6cm
重量
7kg
エアウィーヴは中の芯材がウレタンではなく、釣り糸を溶かして絡め合わせたような材料を使っている高反発マットレス。なのでウレタンマットレスよりも軽くて通気性が高く洗えるから清潔で、お布団に慣れてる人にとっては有能なベッドマットレスと言える。

但し、ウレタンの高反発マットレスとはまた違った寝心地だし好き嫌いのはっきり分かれるベッドマットレスと言える。元スケートの浅田真央さん、テニスの錦織圭選手、タレントの渡辺直美さんなどが愛用しているらしい。様々な家具屋やデパートで試すことができるというのが強みだ。

多額のブランディング費用が製品に乗っかっているため、耐久性の低さや使ってる素材の安さに対して勇気がいるほど値段が高いというのが大きな欠点だ。

スペック詳細
5位モットン
価格帯
39,800円
密度表記
30D
サイズ
横97cm×縦195cm×厚み10cm
重量
7.5kg
昔、散々このサイトでこき下ろしたこともあるモットンだが、今はちょっとだけまともな高反発マットレスを生産するブランドになった。

国産を標榜するモットンだが、私は懐疑的だ。ウレタンだけ外国から輸入して、セットアップを日本で行うことによって日本製ってことにしていないか?実際にウレタンを触った私の率直な感想だから気にしないでくれ。

6位ごくみん(GOKUMIN)
価格帯
15,000円
密度表記
34D
サイズ
横97cm×縦195cm×厚み10cm
重量
6.5kg
個人的に現在最もインチキ度が高いと思っているマットレス。値段の安さで騙されている人が増殖している、私も含めて。第三者機関の証明を提示しなければスペックなんて何とでも騙れるし、ハイスペックを自称した上で価格を安くつければそりゃ売れるよねっていうとてつもなく怪しげな商品。

しかもスペックの販売元:日本(※最近「開発元:日本」に修正されました)って書いてるのは明らかに製造元:日本だと勘違いさせるための悪質な表記。これで寝れる人は正直どんなマットレスでも寝れるんじゃないかと思う。
7位ニトリの三つ折り高反発
価格帯
8,190円
密度表記
なし
サイズ
横95cm×縦195cm×厚み10cm
重量
4.6kg
価格の安さは圧倒的だけど、想定されるスペックもマットレスと呼んでいいものかどうかというレベル。天下のニトリが企画・製造しているとして、あまりにもお粗末な商品である。本当にこのマットレス(と呼べるかも怪しい代物)を使って試して納得したスタッフはいるのだろうか?

高反発マットレスが流行ってるから適当な海外工場でそれっぽいの作って、「ほら8,000円で買えるよ」ってユーザー舐めすぎでしょう。

結論

このサイトを読んでもどれにするか迷ってしまう人は、グングネルでじっくり60日お試しするのをお勧めする。これまで低反発やコイルマットレス、布団を使っていた人は特に。高反発がどんなものかを比較的長く体験できるというのは大きなメリットだ。

 

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